2010年父島での通年捕獲がはじまり、東京の受け入れ先のどうぶつ病院が決まるまでのあいだ過ごすための一時飼養施設「ねこ待合所」ができました。
捕まえたネコをできるだけ健康な状態でどうぶつ病院に届けることがミッションです。
父島とびうお桟橋近くに、ネコの一時飼養施設「ねこ待合所」(通称;ねこまち)があります。
道路側から見ると、三角の耳がついたネコの顔になっています。
「ねこ待合所」は、自然保護助成基金により設置されました。
山からネコ捕獲の連絡が入ると、受け入れ準備をして待機します。ネコが運びこまれると、最初に下から覗きこんで、性別を確認します。メスネコの場合は、乳首の変化や腹部の膨らみもチェックして、妊娠の可能性の有無も観察しています。
カゴごと体重測定を行い、飼養ケージに移します。逃げられないよう細心の注意を払って2人で行います。このあと、ノミやダニの駆虫薬を肩甲骨の間に滴下します。
小笠原村役場では、捕獲されたネコにマイクロチップが入っていないかを確認します。さらに、島内の掲示板にネコの写真を貼り出し、飼い主がいないかを確認しています。
母島でネコが捕獲されると、ははじま丸の運行状況に合わせ、その日のうちに、または翌日父島に搬送します。2時間の船旅、飼養ケージに移した状態で運びます。船の到着時刻に合わせて迎えに行きます。
捕獲されたネコは、受け入れ先のどうぶつ病院が決まるまで、ねこまちで過ごします。
朝夕2回、水を交換しエサをあげます。エサの摂取量や排泄物の性状、ネコの様子を観察し、体調を管理しています。
警戒していたネコも、毎日エサをあげていると、少しずつ環境に慣れて、人を受け入れてくれるようになります。
東京の受け入れ先のどうぶつ病院が決まると引っ越しです。おがさわら丸の父島出港時間15:30に合わせて、ネコたちも乗船します。
船に乗ったネコたちは、ペットルームで過ごします。24時間の長い船旅です。船内では、ネコ連絡会議のメンバーや東京都小笠原支庁のスタッフが付き添います。
東京へのネコの搬送は、小笠原海運株式会社が無償で行ってくれています。
【 お問い合わせ先 】
→譲渡に関して:小笠原ネコに関する連絡会議
→小笠原諸島のネコ対策に関して:環境省小笠原自然保護官事務所
→このホームページに関して:小笠原村環境課